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1年間の関係人口会議の取組を、有識者やアドバイザーを招いて振り返るサポートミーティングを開催しました。
昨年開催した1回目では、年間計画へのアドバイスをいただきましたが、どの団体もコロナ禍で計画通りには実施できず、現地交流をオンラインに切り替え、工夫を凝らした企画で大都市圏の方々との交流を深めてきました。
2回目の今回は、5団体から1年間の活動内容の紹介や振り返り、今後の取組についてお話いただき、アドバイザーよりアドバイスをいただきました。
アドバイザーは、NPO法人ふるさと回帰支援センターの稲垣文彦氏、NPO法人かづのclassyの松村託磨氏、NPO法人みらいの学校の佐藤正和氏、のんびり合同会社の矢吹史子氏の4名にご協力いただきました。団体ごとに印象的だった関係人口の学びをご紹介します。

八郎潟町の“一体感”が若い世代を呼び込む

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八郎潟町のプロジェクト8では、活動の振り返りを通して新たな町の魅力として“町の一体感”に気づいたそうです。
「事業を通して町の強みを再発見した。町にある観光資源を改めて深く理解できたし、イベントに参加した人たちから『町の一体感がすごいよね』と言われた。自分たちは気づいていなかった町の一体感をもっと強固にしていきたい。」
アドバイザーの稲垣さんは、この一体感が若い世代を惹きつけるキーワードになると力説します。
「移住を希望する都市部の若い世代は、地域のために役に立ちたい、地域貢献したい人たち。紐解くと、人とつながりたい、地域とつながりたいと思っている。この層にプロジェクト8の一体感のある動画を共有したらゾクゾクするのではないか。どんな観光資源よりも地域の一体感が関係人口のフックになる。」
若い世代を呼び込むのに、魅力になるものが地域にある。そんな八郎潟町のポップで楽しい雰囲気が作る一体感は、若い世代が集まりたくなる場所になっています。

1家族が仙北市で生んだ関係人口の好循環

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仙北市では家族留学をテーマに参加者を募集しましたが、コロナ禍もあり参加は1家族のみとなりました。しかし、3日間にわたる充実した交流・体験を通して、1家族だったからこその濃密なつながりがしっかりと生まれていました。
仙北市からの発表では、家族との関係がどんどん深まっていることが伝わってきます。
「参加されたお母さんが体験記をfacebookへ投稿したところ、その友だちから『私も家族留学に参加してみたい!』とコメントがありました。」「滞在時の様子が掲載された広報誌をこちらから送ったり、先方からお手紙をもらい、それを当日一緒に過ごした地元の小学生にも見てもらうなど、今も関係が続いています。」
この話を受けて稲垣さんからは、名前を呼び合う関係こそ、観光とは異なる関係人口のあり方だとお話がありました。
「人数は集まらなかったが、密な関係ができた手応えを感じていると思います。これが関係人口ではないでしょうか。沢山の人が来て、薄く体験していく観光ではなく、名前を呼びあって思い出ができて、終わった後も手紙を書きあうのが関係人口。そして、受け入れた人たちが、次は仙北市のために何かしようとする活動人口になっていくはずです。」
1家族だけだったからこそ、地域で生まれた深い関係から、次の新しい関係が育まれてくる。そんな良い循環が仙北市では始まっています。

絞ってコアを作る小坂町のワインツーリズム

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小坂町ではワインツーリズムをテーマに、現地での受入を予定していましたが、コロナ禍のためオンラインに切り替え、以前から町の関係人口として応援してくれているご夫妻の協力のもと、ワインのペアリングを楽しむオンライン交流会を企画しました。
矢吹さんは、小坂町のテーマを絞った取組に可能性を感じていました。
「ワインに特化して取り組むことが素晴らしい。市町村全体で取り組むためテーマを絞りきれず地域性も明確にできないことが多い。小坂町では絞ることで広がりが生まれ、地域性も出ている。」「日本酒では酒蔵同士のつながりで盛り上がりをみせている。例えば他県のワイン醸造所に絞ってつながりを作れば、それを見てファンが集まり、それによって町が盛り上がるなど、ワクワク感が増すように感じます。」
矢吹さんからのアドバイスに、小坂町も既に取組を始めています。
「おっしゃる通りで、コアな部分の関係人口を増やすのと、間口を広げていろんな関わり方もしようとしています。日本ワインの中にも山ぶどうに力を入れている醸造所があるので、蔵元同士の交流のような企画ができないか、アイデアを練っているところです。」
日本ワインのファンが、これから小坂町にますます集まるような予感がします。

昔話がつなぐ大館市と関係人口

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大館市では、廃校を活用して相模女子大学と連携した取組を予定していましたが、コロナ禍で現地での交流はできず、いつか集まれる日に向けてオンライン交流会を重ねていました。
そして、比内地鶏をメインにした「比内とりの市」というイベントをライブ配信しながらの交流も予定していましたが、そのイベントも直前に中止になるハプニングに見舞われます。
そこで大館市では無茶振りに出ます。歴史に関心がある交流会の参加者に「地域の昔話を調べてお話ししてよ」とお願いしたのでした。その方は大館市から始まる民話「だんぶり長者」を調べ、物語仕立てで素晴らしい講話をしてくださったそうです。
松村さんからは、この役割こそ関係人口継続のコツと指摘します。
「役割を求められた方が関係人口として継続的に関わりやすいので、講話をお願いしたことが結果的に関係を長く続ける工夫となっており、私も勉強になりました。」「定期的に交流があるのがすごい。」
このハプニングから生まれた昔話は、次の展開にも役立つと矢吹さんからも意見がありました。
「民話というモチーフは交流の入り口になると考えています。そして、大館市から始まる民話が今年度の5団体と関わりがあるという奇跡。県内同士の交流がこうして深まっていくのが学びになりました。」「だんぶり長者のとんぼなど、わりとポップなコンテンツを外部の目線から発見でき、今後につながるいい取組でした。」
今後の大館市の活動が市内にとどまらず、県内を結んでいくものになりそうです。

デジタル田園都市の先を行く能代市

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能代市の梅内聚落でも現地での受入ができなくなったため、オンラインで山菜料理を楽しむイベントを企画しました。
「山菜のミズを参加者にお送りし、ミズの皮むきを体験し、ミズ料理を紹介しました。ミズは炒めてもいいし、浅漬、煮物にもなる。都会の人に味わってもらうには、皮むきに手間がかかるので、今後加工方法をお伝えしたいと思っています。」
それを聞いて、稲垣さんは笑顔でこれこそ国家が次に進む先と太鼓判を押します。
「山菜を送って体験してもらう、まさにデジタル田園都市構想の事例としてぜひ官邸に写真を送ったらどうか。」「参加費もしっかりいただいて開催しているのも素晴らしい。」
松村さんも興味津々に聞いていました。
「山菜が好きな人は、いろんな種類の山菜が好き。山菜の種類を変えて次々とオンライン交流会があると関係は続いていく。山菜好きの友達は『山に入ってすべての山菜を見分けられるようになりたい。』と言っており、連続で開催するといろんな山菜を覚えられるので、参加者の関心も寄せられるし、関係も深まっていきますよね。」
時代の先取りが能代市の梅内聚落から始まっていることが印象的でした。

関係人口で大切なのは数ではない

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5団体の取組を通して、関係人口のポイントが見えてきました。これから関係人口に取り組んでいくときに、大切なことを稲垣さんが教えてくれました。
「関係人口の取組の評価は、人数ではない。コアな関係人口をどう作るか、どう引き寄せるかが大事で、そのためにも相手に役割があることが重要。」
「関係人口の評価を参加した人に求めがちですよね。でも、地元の方々の変化も非常に重要。ミズの皮むき体験を指導したお母さんは、パソコンの前で教えることで、元気になったはずです。関係人口と関わった地元の人が、力を発揮して自らの能力を確認し、活動人口になって地域を盛り上げる側になっていく。活動人口が盛り上がることで、地域に関心をもつ関係人口が増えていく。この好循環が回り始めると、地域はぐっと面白くなります。」
関係人口を通して、地域の私たちが力を発揮し、地域のために活動を始めた結果、関係人口が増えていく。その好循環に向けて、一歩一歩取組を続けていきたいと思いました。

こどもたちと一緒につくるきりたんぽ鍋料理教室(手作りだまこも)を本番前に開催。
中沢さんの妹さん、姪っ子さんにご協力いただき、きりたんぽ鍋づくりをスタート!
鍋の具材の説明から始まった料理教室は、子供たちのだまこ餅づくりも加わり、オンライン参加者からだまこ餅の作り方、セリの切り方の質問が飛び交う楽しい調理時間に。
そして、中沢さんの手際の良さから30分ほどできりたんぽ鍋は完成。
セリは包丁は使わずに手で千切るのが中沢流とのこと!
関わる場所 秋田県
関わり方 交流する・参加する 仲間になる

この記事に関するお問い合わせ

  • 秋田県 あきた未来創造部 地域づくり推進課 調整・地域活性化班
  • 〒010-8570 秋田県 秋田市 山王4丁目1-1
  • Tel:018-860-1237 Fax:018-860-3875

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